「エンボッサー」
お問い合わせを頂いた時点では、それがどんな形のものなのか想像が出来ませんでした。
初めて耳にする単語です。
修理の内容を確認していく段階で、それが紙にエンボス加工出来るプレス機だということが分かった時は「あ、昔どこかでこんな形の機械でスタンプしたことがある」と理解しました。

アンティークのエンボッサーを輸入したらハンドルが折れていたそうです。
材質は鋳鉄。
綺麗な模様が描かれているけど、溶接するとこれは熱でダメになります。
それもそうですが分解しないと溶接出来ないので、そこから始めます。

テーパーピンで留められていて、あんまり錆びていなかったので
CRC5-56を吹きかけて、10分放置してハンマーで叩いたら割とすんなり抜けました。
これで溶接出来ます。

分解風景。
根本から折れてしまっているので、ハンドル側だけ開先を取りました。(写真は取る前の画像です)溶接自体は割とすんなりできましたけど、
冷める途中でクラックが発生すると怖いので徐冷はしっかりやりました。
ハンドル部分だから押している時に折れたりしたら怪我するから念のため。

完成の姿。
形状的には元通りです。

印字部分のアップの写真

こんな感じになりました。
カッコいい!
これはお洒落ですね。
直すことが出来て良かったです。