今回はモーターケース(コイルが中に入っている)のクラックの溶接です。
この写真はクラックの部分の開先を取ったところです(開先が少なそうですがここは肉が薄くなっているのでこのくらいにしました)これは大きなモーターでしたしコイルが入ったままだし、どうしたらいいものか悩みました。クラックの入った部分を全部取ってしまうにはいろんな意味でリスクがあったので、使用目的を聞いて、こちらで出来る修理の内容を説明して合意の上で表面のクラックが見えなくなるように修理しました。

インローの部分の肉は割と薄かったので、予熱なしで溶接です。
鋳物自体に汚れは無かったので開先部分は綺麗に埋まりました。
溶接後の割れも発生しなかったので安心。

仕上げはグラインダーで余盛をカット、インロー部分は少し大きく逃がして蓋が閉まるようにしてあります(旋盤仕上げはかなり困難)水密、油密などの構造ではこれではだめですが、今回はこれでOK
鋳物の溶接は使用していたものが破損したという案件多いので、修理溶接は緊張します。