11月8日は鍛冶屋の大切な日です(一週間前ですが・・・)。
さすがに鞴は使っていませんが、酸素とアセチレンガスを使っているし鞴の代わりにスクリューコンプレッサーが空気を送ってくれます。
いつの間にか「溶断」はレーザー加工機がしてくれるようになり、直接「炎」を見ながら仕事をすることは少なくなりました。
時代の流れとか技術革新とかはそういうことなのでしょうが、そのために「基本」を忘れてしまうのは勿体ないことだと思います。
何故なら便利になることで人間の能力は衰えていく気がするからです。
「便利さ」に慣れてしまうと、「あれが無いから出来ない、こうなっていないと無理」ということになりやすいからです。
「昔はこんなに不便だったんだ、今は便利な世の中で本当に有難い」
そんな感覚も大切です。
今の「当たり前」は、ほんの少し前までは「そうだったらいいなぁ」という希望だったわけですから、便利さに感謝することは大切です。
先日ラジオを聴いていたらマッチを擦って火をつけるということをしたことが無いという人が多くなっているという話がありました。
「まじか!」と思わず声に出てしまいましたが、ちょっと考えたら私もここ何十年もマッチで火を点けていないことに気が付きました。
今週の土曜日に60歳になる化石おじさんは、いまだにガラケー愛用しているので、こんなたわ言は「時代についていけない人のひがみだよ」と言われそうだけど(きっと言われてる)それでも便利さと不便さを行ったり来たりしながら毎日を送っていきたいと思う今日この頃です。