2020年12月8日
はやぶさ2が長旅から地球に近づきカプセルを無事に届けてくれました。
そのカプセルをオーストラリアから日本へ運ぶための箱を当社で作らせてもらいました。
宇宙には行けないけど、宇宙に関係する仕事をさせてもらうことが出来たのはとても幸運だったと思います。
関係各社には感謝しかありません


写真はJAXA様より提供していただきました

空路で日本へ到着したカプセル
食堂のテレビをみんなで見て大盛り上がりでした

それも最初はこのように板の
状態からスタートです。
アルミの板をレーザーで切断して曲げたり溶接したりをここから始めます

製作は予備を含めて2台です。
いつも使っている定盤の上にさらに板を乗せてキズ対策をしました。

この箱は最後に気密試験を行うので強度と気密性を保つために開先を取って溶接しました。

外側に着ける部品も強度と気密性を保たなければならないし、着け間違えると納期的にも取り返しがつかないので緊張の連続でした。

箱の上面は機械加工をするので、色々と悩んだ末にクランプ用の突起をつけてワンクランプで全周加しやすくしたり、ビビり防止に十字に張りを入れた形状にしました。

一先ず溶接が終わり、細かいサンドペーパーでキズを慣らしています。

溶接の気密試験。
この時点で漏れがあれば溶接の補修作業です。
今回は一発で合格。

最終的なチェック作業です。
キズの仕上げを念入りにして、部品を全て取り付けます。
みんな真剣です。

そして最終の気密試験。
これも一発合格。
本番では外気と遮断するために窒素ガスを封入して搬送するそうです
緊張しました。

完成品です。
沢山の人に協力していただいてここへこぎつけました。
私は宇宙の話が大好きです。
何だかわからないけど、スケールが大きくて謎がいっぱいで答えが出ない神秘性
宇宙の果ては無いかもしれないし、有るかもしれない。
それを考えるだけでワクワクします。
宇宙空間を移動するには光の速度でも絶望的に遅いというのも気に入っています。
更に気に入っているのは、鉄は恒星の中心部で最後に出来上がる元素だということ。
毎日それを使ってものづくりをしているのは本当に楽しいです。