今回の案件は鋳物のリール(プーリー?)です。
何かの事情でフランジ部分が割れてしまっています。
でも、単純骨折的に割れているので合わせ面はピッタリです。
まずは開先を取ります。
表面だけの溶接は恐ろしいのです。
鋳物の溶接は「母材の希釈を出来るだけ少なく」しないといけないルールなので、そういう意味でもしっかりと開先を取ります。
この時に合わせ面が分かるように取らないと仮付けの時に苦労します。
本溶接はモタモタしていられません。
真冬ではないのでまだいいのですが、鋳物を溶接し徐冷しないとピキとかパキと音を出し始めます。
この音が怖いのです。
溶接部分に引っ張られて鋳物にクラックが入る音なのです。
そうならないように溶接してすぐバーナーで炙るか、保温材の中に入れます。
当社の場合は「バーミキュライト」の中に入れます。
サンダーで仕上げて完成です。
薄っすらと鋳物と溶接部分の境目がわかります。